テンセルは肌ざわりが良く、着心地も抜群ですが、洗濯により縮むことがあります。万が一縮んでしまった場合は、アイロンを利用して元の形に戻すことが可能です。
今回は、テンセル素材が洗濯時に縮まないようにするための洗い方を詳しく解説します。
洗濯機での洗い方と手洗いの方法を紹介していますので、この情報を活用して洗濯してみてください。また、洗濯後の正しい干し方や縮みを元に戻す方法についてもご案内します。
テンセル素材は、その滑らかな肌触りでシルクのような印象を与えることで知られています。この素材は快適な着心地とともに、伸縮性に優れ、保湿性や上品な光沢も特徴です。テンセルは木材パルプから作られるため、環境に優しいという利点も持ち合わせています。
しかし、テンセルには洗濯時の扱いに注意が必要です。この素材は比較的デリケートで、洗濯機で通常の洗濯をすると縮んだり傷んだりすることがあります。そのため、洗濯時には摩擦を避け、適切な保管方法を心掛けることが大切です。
また、多くの人が洗濯表示をあまり確認しないことから、テンセルや「指定外繊維」という表示を見過ごしてしまうことがあります。これは、家庭用品品質表示法に基づき、まだ分類が決まっていない新しいタイプの繊維を指す場合が多いです。テンセルはそのような繊維の一例として、日常の洗濯には注意が必要な素材と言えるでしょう。
テンセル素材の適切な洗濯方法：洗濯機使用時のポイント
テンセルはデリケートな素材ですが、正しい洗濯方法を守ることで洗濯機を使っても安全に洗うことができます。まず、洗濯ネットの使用は必須です。テンセル製品を洗濯ネットに入れる際は、裏返しにしてください。
洗濯洗剤は、おしゃれ着用の中性洗剤を選びます。選ぶ際にはパッケージに「中性」と記載されているものを探すと良いでしょう。
洗濯コースは、通常の洗濯コースではなく、手洗いコースを選んで優しく洗います。この設定は、洗濯機によっては異なる場合もありますが、基本的にはそれほど難しい操作ではありません。
さらに、洗濯する際の水温にも注意が必要です。通常、お湯を使う家庭もありますが、テンセルの場合は水温を30度以下に保つことが推奨されます。
最後に、脱水時間ですが、これも短めに設定することが重要です。設定が難しい場合は、脱水が始まったら30秒程度で洗濯機を止め、衣類を取り出してください。これにより、素材への負担を最小限に抑えることができます。
テンセル衣類の手洗いガイド：縮みを防ぐための注意点
洗濯機を使うのが不安な場合、テンセル素材の衣類は手洗いで丁寧に洗うことをおすすめします。
【用意するもの】
– 洗面器やタライ
– 中性洗濯洗剤
– 柔軟剤
【手洗いの手順】
1. 洗面器に30度以下の水を入れ、必要量の中性洗濯洗剤を加えます。
2. 洗剤が水に均一に溶けた後、テンセルの衣類を裏返して押し洗いします。
3. 衣類が十分に洗えたら、洗剤をしっかりとすすぎます。こすらずに水を何回か替えてすすぎましょう。
4. 最後のすすぎ水に柔軟剤を加え、衣類をつけ置きします。
5. 脱水は衣類のサイズに合わせて手でやさしく行うか、状況に応じて洗濯機を使用します。脱水時間は短めに設定しましょう。
この方法で、テンセル素材の衣類を優しく洗い、縮みを防ぐことができます。
テンセル衣類の適切な干し方
テンセル素材の衣類を洗濯して脱水した後の干し方にも注意が必要です。干す際には、シワを手で伸ばし、衣類の形を整えてから干すと良いでしょう。通常の衣類を干す方法と同じように、シワを伸ばしながらの干し方が適しています。
可能であれば、ハンガーで吊るして乾かすのではなく、平干しをお勧めします。これにより、衣類に均等に風が通りやすくなります。また、直射日光を避け、風通しの良い場所での干し方が最適です。
テンセルは本質的にシワになりにくい素材なので、これらの点に気をつけて干すことで、乾燥後にはそのまま着用できる状態になることが多いです。適切に干すことが、テンセル衣類を長持ちさせる秘訣です。
テンセル衣類の縮みを修正する方法
たとえ丁寧に洗濯していても、繰り返しの着用と洗濯によってテンセルの衣類はシワができたり、縮んだりすることがあります。しかし、水による縮みは適切な処理で元に戻すことが可能ですので、心配はいりません。
縮みを修正する際には、アイロンと当て布を使用します。
【テンセルの縮み戻し手順】
1. アイロンの温度設定は中温に設定します。
2. アイロンにスチーム機能がある場合は活用し、当て布を使用して衣類に直接熱が触れないようにします。
3. 生地を軽く引っ張りながらアイロンをかけ、均等に伸ばします。
4. スチームアイロンがない場合は、霧吹きで衣類を湿らせてからアイロンをかける方法も有効です。
5. アイロンをかける際には、生地を傷めないよう、往復するのではなく、一方向に滑らせるようにしてください。アイロンを端まで滑らせたら、元の位置に戻して再びかけることを繰り返します。
このようにしてテンセル素材のシワや縮みを修正することで、見た目も美しく長持ちさせることができます。
